中台で違う中国語その1〜発音編〜

中国語

中国語の勉強中、台湾の中国語にも触れてみようかなぁなんて思って台湾の映画やドラマを見てみたら、「えっ…なんか習ったのと全然違う!これ本当に字幕合ってる!?」とショックを受けたことがあるのは、僕だけでしょうか。

僕は大学の第二外国語で中国語を始めましたが、当たり前に中国式で教えられました。
今も何だかんだやっぱり中国式がメインですよね。
僕はそもそも中国人の考え方を知りたくて中国語を始めたというのもあり、その後も中国の中国語を長く勉強していました。
(僕の中国語学習歴は以前の記事に書いています。よければ読んでみて下さいね)

冒頭のようにショックを受けたのは、大学で中国語を勉強し始めて一年ちょっと経った頃。
どこかの動画サイトで、当時の台湾ドラマ「愛就宅一起」を見た時でした。
それから何年も経ち、中国式の中国語のレベルが上がった後も、通訳学校で台湾式の中国語の課題が出ると、ものすごい苦手意識を感じていました。
とりあえず何て言ってるかよく分かんないし、すごく早口に感じていたんです。

台湾式の中国語を楽に聴き取ったり、本当に理解できるようになったのは、台湾留学を経験してからのことです
今ではすっかり台湾式に慣れてしまい、逆に中国式に慣れないと思う時すらあります。

中国式から台湾式へ切り替えるプロセスでは、色々と慣れなくてはならないポイントがありました

それらのポイントは、大きく
①発音面の違い
②習慣面の違い
に分けられます。

この記事では、①発音面の違いについて書こうと思います
あくまで僕自身が感じたものですが、「中国式だけでなく、台湾の中国語もちゃんと分かるようになりたい」という方の参考になれば幸いです。

発音面の違い

全体的に発音が不明瞭

中国式で勉強してきた人が、台湾の中国語に苦手意識を持つ一番の理由はこれではないでしょうか。

中国式の中国語を勉強していると、「中国語は発音が命です」とか言ってクッキリハッキリ発音することを求められますし、CCTVのニュースキャスターなんかを見ても、綺麗な発音というのは解像度が高い感じがしますよね。
僕も長くそれでやってきましたし、それこそが正統な中国語だと思ってました。

これに対し、台湾人の話し方は総じて柔らかいんですが、前後の音が繋がったり口先だけで発音していたりで、慣れていないと「なんかゴニョゴニョ言ったのは分かったけど何て言ったの?」みたいなことが多々あります。

正直言うと僕は当初、台湾人の話し方が大嫌いでした。
聴こえてきたら耳を塞ぎたいくらい嫌いで、どうしても聴かなきゃいけない場面では「ちゃんと喋れコノヤロー」と思っていた時期もあります笑
今考えれば、頑張っても聴き取れない自分を認めたくなかったのかもしれません。
中国人と台湾人は普通にコミュニケーションできるわけですから。

それでも台湾で留学生として暮らしているうちに、発音がゴニョっとなるのにもある程度パターンがあることに気付きました。

パッと思いつくのは以下の5つの例。
かなりの高確率で、「」内のひらがなのように聴こえます。

  • 大家好「だぁーはぉ」
  • 現在「しぇんぁぃ」
  • 等一下「でんゃ」
  • 好像「はぉぁん」
  • 那種「のん」

「j」「q」「x」関連の発音が不明瞭になりやすい印象があります。
慣れないうちはこういう発音を聴くたびにイラッとしていましたが、慣れると「あ、あなたもそのパターンね」と思えるようになりました。

見出しH3 そり舌音が少ない

これは言わずもがなですね。

中国南方の発音に慣れている方は、特にここで引っかかることはないと思います。
因みに僕は割と早い段階で南方の杭州に留学したので、いわゆる「ズーズー弁」っぽい中国語には慣れていました。

でも例えば「そり舌音とそうでない音をしっかり区別するのが正しい中国語だ」とか、「趙本山みたいに喋りたくて頑張ってマスターした」という方は、これに慣れる必要があるでしょう。

軽声を使わない単語がある

「東西」がいい例だと思います。
中国では
・「もの」は「dong1xi0」
・東西南北の「東西」は「dong1xi1」
と区別していますが、台湾はどちらも同じく「dong1xi1」と発音します。

面倒なのが、他であまり見ない漢字が中国式で軽声になっているケース。
例えば「冤枉」は中国では「yuan1wang0」ですが、これを台湾で言おうとする時、迷うわけです。
「『枉』の元々の声調って何なんだろう…」というふうに。

因みに「枉」は辞書で調べると第三声です。
これを調べてようやく「yuan1wang3」という正しい発音を知ることができます。
ただしこの場合は更に注意すべき点があり、台湾では習慣的に「yuan1wang4」と発音されることが多いです。

もう何重の落とし穴ですかって感じです笑

「eng」が「ong」になることがある

ここからは個別の発音についてです。

台湾の留学先に翁老師という先生がいたのですが、同級生は皆んな「ong1老師」と呼んでいました。
他にも「風」は、「翁」ほどではないですが、「feng」よりも若干「fong」に近くなります。

ただし「学生」や「頭疼」などは中国と同じように聴こえるので、全てではありません。

「f」が「h」になる人がいる

これは中国でもあるみたいですね。
僕は中国で遭遇したことはないですけど。
代表例は「發生」が「花生」になるとかでしょうか。

台湾でスクーター免許を取った時の教官がこの傾向が強く、話を聞きながら脳内で変換するのに疲れました汗

「yu」系が「yi」系になる人がいる

台湾では
・「yu」を「yi」のように
・「yuan」を「yan」のように
・「yue」を「ye」のように
発音する人がいます。

例としては
・「漁船」が「遺伝」に聴こえる
・原因が「yan2yin1」になる
・解決が「jie3jie2」になる
などです。

「一」の発音で日本語の撥音「っ」のような音を使う

これに該当するのは恐らく
・一点点
・一些些
の2つくらいしかないんじゃないかと思います。

「点」や「些」を重ねて使うこと自体台湾っぽいというのは置いといて、台湾人はよく
「いでぃぇんでぃぇん」
「いしぇしぇ」
のように発音します。

妻によると「ほんのちょっと」という意味を強調するためだそうです。
個人的にはこれも聴いてイラっとするポイントでしたが、もう慣れました。

おわりに

以上、発音面の違いについてまとめてみました。
こういうのを知識として知っているだけでも、ハードルが低くなれば幸いです。

次回は漢字の読み方や物の名前の違いなど、習慣面についてご紹介します。

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