3月に入り、少しずつ春らしくなってきました。
1月は寒い日だと植物たちのいる居間も朝方13℃くらいまで下がっていましたが、最近は17℃前後になってきました。
今年はどんな成長を見せてくれるか楽しみです。
我が家では去年(2021年)3月から植物を育て始め、今月でちょうど丸1年が経ちます。
そんな中、先月2月からアジアンタムをボトルテラリウムで育て始めたので、今回はそれについて書きます。
去年(2021年)の失敗
本題に入る前に、まずは去年の話。
去年3月、我が家は観葉植物を初めて迎え入れました。
初期メンバーです。
左奥が初めて迎えたアジアンタム。
右のモンビレアと手前のイオナンタは今も健在です。
この時は植物を育てること自体初めてだったので、用土・水やり・日当たり・風通しなど、全く知識がありませんでした。
植物屋さんで見た目が気に入った子たちを何も考えずに迎え入れたわけですが、今考えれば最初からアジアンタムはハードルが高かった。汗
まぁ選んだのは妻なんですけどね。
日に日に葉がチリチリになっていき、日当たりが足りないのかと思いベランダに出したら、春の直射日光で更にチリチリに…。
ネットで「バッサリ切ればまた生えてくる」と書いてあるのを信じ、バッサリ切った後の様子が下の写真。
それから約10日後。
ここまでは順調に復活しているように見えますが、新芽が出てはチリチリになるのを繰り返していました。
また、この頃はネット情報を見る度に不安になって何回も土を替えてました。
コバエが発生していたのも、頻繁に土を替えていた原因の一つです。
土の知識があれば、最初から無機質の土にして安静にさせてあげられたのに…。
更に約2か月後の写真。
これが最後の写真です( ; ; )
ダメにしてしまった原因は恐らく
- 水はけの悪い土を使っていた
- 水やりの頻度が分からなかった
- 余計に植え替えしすぎた
- ちょうどいい日当たりが分からなかった
だと思います。
初期メンバーだったこともありショックが大きく、アジアンタムに対して強い苦手意識を持ってしまいました。
再挑戦のきっかけ
今回アジアンタムに再挑戦する気になったのは、アクアリウムやアクアテラリウムの動画を見ているうちに、ボトルテラリウムというものがあると知った時です。
一般的に、観葉植物を育てるのには「光・水・風」が大事だと言われます。
ボトルテラリウムは風通しが全く無い密閉された空間に植物を閉じ込めるので、最初は半信半疑でした。
でも調べるうち、ガジュマルやカポック、パキラなどメジャーな観葉植物のボトルテラリウムの存在を知り、これなら何とか育てられそう…と思い作ってみることに。
ボトルテラリウム作成
用意したもの
全部ホームセンターで揃えました。
ガラス容器
単独で写真を撮っていなかったので、完成後の写真です。
食品保存用のガラス容器。
「FORMA」(フォルマ)という製品の1,100mlのものです。
直径約11cm・高さ約16cm。
蓋にパッキンはついていませんが、閉めると完全な密閉状態になります。
蓋の上からも光が入るものを選びました。
ガラスの米びつを使えば、大きめのアジアンタムでもテラリウムを作れるかと思います。
因みに最近見つけたQUALY(クオリー)というところが出している米びつをいつか使ってみたいと思っています。
あとはIKEAのガラス容器もなかなか良さそう。
ミリオンA(ソフト・シリカ)
珪酸塩白土というやつです。
詳しいことは分かりませんが、根腐れ防止や水の浄化作用があるらしいです。
ゼオライトでもいいみたい。
盆栽の土(プロトリーフ)
赤玉土と鹿沼土のミックスです。
粒は結構細かい。
ハイドロカルチャー用木炭(三浦園芸)
消臭効果や殺菌作用があるらしいです。
アジアンタム
ホームセンターでよく見かける、ハイドロカルチャー用の小さいポットに入っている株を買いました。
写真は撮ってませんでした。汗
苔
「苔4種セット」としてパックで売られていました。
これも写真撮り忘れた…。
苔の種類は全然知らないんですが、ネット上の写真を見た感じではホソバオキナゴケ、ハイゴケ、コツボゴケ、スナゴケの4種。
霧吹き
家にある普通の霧吹き。
水草ピンセット(GEX)
ストレートタイプを買いました。
作業手順
作業中の写真を撮っていなかったんですが、文字にするとこうなります。
①事前にガラス容器を洗っておく
②ミリオンAをガラス容器の底に敷く
③盆栽の土に木炭を混ぜた用土を、ミリオンAの上に途中まで入れる
④アジアンタムをポットから取り出し、ハイドロボールを丁寧に落とす
⑤アジアンタムの既に枯れている部分・元気のない部分を、思い切って全て取り除く(カビ予防)
⑥アジアンタムをガラス容器の中央に入れ、残りの用土を入れて植え付ける
⑦霧吹きや水差しで、ガラス容器の底に水が溜まらない程度に用土とミリオンAを全体的に湿らせる
⑧ピンセットを使い、アジアンタムの周りに苔を植え付ける
完成
完成時の写真がこちら。
苔を植え付けるのが思ったより難しかった。
でも初めてにしては可愛くできたと思います。
実はこの時、上の作業手順⑤をしっかりやっていなかったので、後になって狭い容器の中でトリミングすることになり、すごくやりづらかったです。
なので⑤は、植物をガラス容器に入れる前にやった方が断然楽です。
完成後の世話
作った後は、ガラスが曇ったら拭くのを繰り返します。
ネットによると、そのうちガラス容器内の水分量がちょうどよくなって曇らなくなるらしいですが、うちのはいつまでも曇ります…。
曇るのは内外の温度差があるからなので、夜〜朝に曇るのは気にしなくていいかも。
あとは気温がもっと暖かくなれば曇りにくくなるかも?
完成1週間後くらいに一部カビらしきものが見えたので、GFベンレート水和剤(住友化学園芸)をスプレーしておきました。
見間違いだったかもしれませんが、どちらにせよカビ予防にはなったでしょう。
葉水や水やりは全くしていません。
密閉容器なので水分は蒸発せず、容器の中でちゃんと循環しているのだと思います。
その後の様子
約10日後、新芽が出始めたのに加え、地上部分から根らしきものが生えてきました。
アジアンタムの成長過程を観察したことがなかったので、根なのかどうか確信が持てず。
更に約1週間後。
周りに根毛らしきものが目立ってきて、根だと確信。
長居してもいい場所だと思ってくれたのかと思うと嬉しいです。
でもアジアンタムの根って地上部分から生えるものなんですかね?
もしかして湿度が高すぎて、地面の中だと勘違いしてるのかも…?
そして更に約10日後、完成から約1ヶ月後です。
新芽が続々と出てきて、葉も少しずつ開いてきています。
順調に育っていると言えるのではないでしょうか。
上から見た写真。
これまでに変色したりチリチリになった葉は皆無。
今のところ、完全に密封された風通しの無い環境で元気に育っています。
達成感がすごい…!
もう少し暖かくなったら、ものすごーく薄めた液体肥料をスポイトでほんの数滴だけ与えてみようかと思っています。
「ガラス容器に入れたものは中に留まるので、肥料はあまり与えない方がいい」とどこかで見たので、ほんの少しにします。
光
ボトルテラリウムのアジアンタムに当てている光についても書いておきます。
結論から言うと、昼間は窓から入ってくる遮光された日光を2〜3時間、夕方以降はLEDライトを5時間くらい当てています。
昼間の様子↓
日光はベランダに設置した遮光シートで遮光されている他、3段のキャスターワゴンの一番下に置いていることもあり、葉焼けしないくらいの適度な明るさになっていると思います。
夕方以降の様子↓
上にも書いたように、去年のアジアンタムは春の直射日光に当ててチリチリにさせてしまいました。
今回のアジアンタムも2回目の挑戦なので、まだ探り探りの部分があります。
日当たりについては、よく目にする「レースカーテン越しの柔らかい光」だと弱すぎるように感じていましたが、かと言ってどのくらいまで明るくてもチリチリにならないのか分かりませんでした。
この疑問に対して思いがけず参考になったのが、割と近所の植物園で大量のアジアンタムを見たこと。
その時撮った写真がこちら。
1枚目の写真は、僕がアジアンタムに適していると思っていた明るさです。
暗くはないけど明るくもない。
ところが2枚目のように、結構な日光が当たる場所のアジアンタムもイキイキとしていました。
これを見るまでは、この明るさは葉焼けするレベルだと思ってました。
一方、恐らく明るすぎてチリチリになっている株もありました(写真は撮っていません)。
異なる明るさの場所で育っているアジアンタムを見たことで、適した明るさの範囲が感覚的に掴めたような気がします。
「植物屋さんで元気な状態の植物を見るのも大事」と言われますが、植物に合った育成環境を見るのには、植物園が一番かもしれませんね。
おわりに
アジアンタムは、多くの方にとって「可愛くて大好きだけど毎回必ず枯らしてしまう」という歯痒い植物なのではないでしょうか。
そんな時はボトルテラリウムを考えるのもアリかと思います。
風に揺れる涼しげな姿は観賞できませんが、その代わり頻繁な葉水や水やりから解放されます。
今回はジメジメした環境が好きそうなアジアンタムでボトルテラリウムを作りました。
いつかガジュマルでも作ってみたいですが、実際に試してみないとやっぱり風通しの無さに不安が残ります。
でも上手くいけば気根がどんどん出てきたりして、作り甲斐がありそう。
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