今年の夏、17泊18日で地元に帰省しました。
帰省のことは考えがまとまったらこのブログに書くかも…。
「植物が家にいるならそんなに長く家を空けるな」と言われそうですが、今回の帰省は僕にとって意味があるものだったんです。
ともあれ、問題になったのが観葉植物たちの水やり。
せっかく可愛がってきたのにここで死なせるわけにはいかないということで、自動で水やりをする方法を考えました。
結果、帰宅時も全て枯れることなく無事生きていてくれました。
同じ問題で困っている方もいるかと思うので、参考になればと思いこの記事を書くことにしました。
「途中経過はどうでもいい!」って方は、要点だけご覧ください。
やり方
写真のように、紐とカップを使ってじわじわ水を与える方法を採用することにしました。
他にも風呂場に置くとか腰水にするとか、色々やり方はあるみたいですが、風呂場は日光が入らないのと、腰水は根腐れが心配だったので不採用。
用意したもの
- アクリル紐(ダイソー)
- ストロー(ダイソー)
- タピオカドリンク用(?)のカップ(セリア)
市販の自動給水グッズも調べましたが、結局100均で済ませることにしました。
上の写真のようにアクリル紐をストローに通したのは
- 水がアクリル紐をつたっている間に蒸発してしまうのを防ぐ
- アクリル紐の先端がカップの底につくようにする
ためです。
アクリル紐は、よく水に浸して全体がベチャベチャになった状態でセットします。
事前の実験
1回目の実験
まず結論:
「土の表面の高さ」=「カップの底の高さ」でセットすると給水量が多すぎる
実験をする前に他の方のブログをいくつか見たんですが、
「土の表面の高さ」=「カップの底の高さ」とするのが良い
と書かれていました。
そこで、まずは下の写真のようにアイビーの鉢をセット。
「土の表面の高さ」=「カップの底の高さ」になるようにしました。
実験を始めた時点で、土は鉢底までカラカラ状態。
(2回目・3回目の実験、そして本番も、全て土が鉢底までカラカラになった状態から始めました。)
結果、5時間程度で鉢皿にたっぷり水が溜まってしまいました。
この状態で留守にしたら、1日も経たないうちに鉢皿から水が溢れてしまいそうな勢い。
これでは確実に床を汚してしまいます。
2回目の実験
まず結論:
①「土の表面の高さ」と「カップの水位」の高低差が小さくなるほど、給水量も少なくなる
②「給水量が最も多い1日目に、鉢皿に水が溜まらないような水位」を実験で見つけるのが良い
今度はガジュマルで実験しました。
下の写真のように、
①カップをテーブルに直接置いた場合
②カップを1段高くした場合
③カップを2段高くした場合
の3パターンを試しました。
放置した時間はどのパターンも12時間弱で、誤差があったとしてもプラマイ10分以内です。
ご覧のとおり、「土の表面の高さ」と「カップの水位」の高低差が大きいほど、給水量が多くなりました。
逆に言えば、給水により水位が下がると高低差が小さくなり、給水量も少なくなるということ。
家を留守にする場合を考えると、
- 「土の表面の高さ」と「カップの中の水位」の高低差は出かける当日が一番大きくなっていて、給水量も一番多い
- その後給水されていくにつれて、単位時間あたりの給水量は少なくなっていく
ということ。
そうすると、出かける時の最適なセッティングは
「給水量が最も多い1日目に、鉢皿に水が溜まらないような水位」である
ということが分かりました。
3回目の実験
まず結論:
カップの水が減って「カップの水位」<「土の表面の高さ」となった後も、カップの水が無くなるまで給水は続く
再びアイビーで、約3日間放置して実験してみました。
まず、連続して実験したことで、2回目の結論①「土の表面の高さ」と「カップの水位」の高低差が小さくなるほど給水量も少なくなる、を再確認できました。
この実験で確認できたのは、「カップの水位」<「土の表面の高さ」の状態でも給水は続くということです。
どなたかのブログで、「カップの水位」<「土の表面の高さ」の状態では水が鉢からカップに逆流する、という内容を見たことがありますが、そういったことにはなりませんでした。
実験結果まとめ
以上の実験結果を簡単にまとめると、下のグラフのようになります。
左側の斜めの部分が本当に直線なのかという疑問は置いておいて、とにかく大体こんな感じだと思われます。
実際に出掛ける時は、
①「カップの水位」と「土の表面の高さ」の高低差
②「カップの水量」
を適切にセットできればOK。
適切にセットするというのは、鉢皿に水が溜まって根腐れしてしまったり、鉢皿から水が溢れて床を汚してしまうようなことがないような状態にセットするということです。
上にも書いたとおり、僕は土が鉢底までカラカラになった状態から始めていたので、最初の給水量が一番多く、その後徐々に減っていくのは都合が良かったです。
もし出掛ける当日に水やりをしてセットするなら、「カップの水位」<「土の表面の高さ」になるようにして、ひたすらじわじわ給水する(つまり最初からグラフの右側の状態)のも手かもしれません。
その植物が水が好きかというのも関係しますよね。
本番と結果
本番セッティング
さて、このような実験を経て帰省前にセットした時の写真がこちら。
これは出発前夜の写真です。
左側の白いラックに乗っているのは多肉系の子たちで、自動給水はせず、前日寝る前に水やりをしただけ。
その他の植物には全てセットしました。
写真が見づらくて申し訳ないんですが、フィカス・アルテシマとガジュマルの鉢は他より大きいのでカップを1段高くしてあります。
それ以外のカップは床に直置きです。
置き場所はリビングの窓際で、家を出る時にカーテンを全て開け放ちました。
ベランダにダイソーで買った遮光シートをつけているのと、普段日中はずっとベランダに出して日差しに慣らしていたので、簡単に葉焼けはしないだろうという考えでした。
改めて書くと、時期は2021年の8月下旬~9月上旬の17泊18日、場所は関東です。
強くて育てやすいと言われている観葉植物たちなので大丈夫だろうと思う一方、万が一皆んな枯れてしまったらという不安を抱えながら家を出ました。
結果
帰宅直後の写真です。
フィカス・アルテシマが明らかにしなっとしているのと、写真では分かりづらいですが、右下に写っているアイビー2鉢も水切れ気味でした。
あと、フィカス・アルテシマとガジュマルは、小さい下葉が何枚か枯れて落ちていました。
土の多さに対して水がちょっと少なかったかな…。
その他は特に変化なく、枯れた子はゼロ!
むしろ、シェフレラコンパクタ・クイーンとサンスベリア・ハニーは新芽を出していました…恐るべき生命力。
どの鉢も、カップの水はほとんど空になっていました。
このことからも、「カップの水が無くなるまで給水が続く」ことが実証されたと言えます。
その後の様子
多肉系は何事もなかったかのように育っています。
下葉を落としていたフィカス・アルテシマとガジュマルは3週間弱、その他は2週間弱で新芽を出し始めました。
フィカス・アルテシマとガジュマルが新芽を出したタイミングが、完全にシンクロしてました。
同じゴムの樹系で、同じように水切れしたからってことでしょうかね…。
まぁ要するに、皆んな元気です。
思ったこと
事前の実験はある程度必要
かわいい植物たちを絶対に枯らしたくなかったので、今回はかなり念入りに実験をしてから家を空けました。
もしここで「この大きさの鉢ならこのくらいの水の量がちょうどいいですよ」と書ければ一番手っ取り早いですが、やっぱり事前の実験は必要です。
植物の種類、使っている土、鉢の大きさ・形、カップの形、日当たり、風通し、温度などの条件によって違いが出ると思います。
事前に実験することが自体そもそもちょっと面倒だし、床を汚してしまうとさらに手間が増えてしまうので、「これだとちょっと給水量が少ないかな」というところから始めて、徐々にちょうど良いセッティングを見つけるのが良いかと思います。
植物たちは本当に強かった
2週間以上も家を空ければ枯れてしまう子がいても仕方ないと思っていましたが、植物たちは良い意味で裏切ってくれました。
季節もあるのかもしれないけど、本当に強い。
今まで色々調べて気を遣っていましたが、気にしすぎだったのか?とも思っています。
水が特別好きな植物じゃなければ、1週間とか余裕だと思います。
でもこれが最初で最後かな。
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